2015年6月11日木曜日

クーリエの仕事 【その2】

さてクーリエの仕事はまだまだこれからです。

3日目:
6時集合。作品を空港のカーゴターミナルに移動させ飛行機での輸送のための梱包をします。
しかし!すぐに作業ができないこともしばしば。今回は作業開始までトラックで1時間半ほど待ちました。






ダブルキャビンの美術品専用車両です。


いよいよ梱包。梱包にはコンテナを使ったりパレットを使ったりします。今回は精密機械との混載でした。
当館では混載の場合、食物や水分、オイル等と同じパレットにならないように、電子機器等の精密機械との混載に限定しています。
梱包時は、輸送中に作品に余分なGがかかったり、荷崩れしたりしないように、作業を確認します。
何かあれば空港スタッフすぐに指摘。ぼーっとしていると、うっかり他国行きのパレットに載せられそうになることも。
今回のスタッフには、息子さんが大阪に留学していたという、日本びいきのおじさんがいました。
そんなわけで、あれこれおしゃべりをして仲良くなり、作業がとてもスムーズに進みました。

9時、梱包作業終了。
その後、スタッフのおじさんにお礼と別れを言い、旅客ターミナルへ移動し、自分自身のチェックインをします。

でもこれで終わったわけではありません。まだやることがあるんです!

それは、作品がきちんと予定の飛行機に載せられる様子の確認です。安全に日本まで持っていくために気が抜けません。


デッキから積み込みがよく見える場所を見つけ、時がくるまで待機。
今回は車椅子置き場がベストポジションでした。
車椅子に挟まれ、窓ガラスにへばりついてカメラを構える・・・。
周りから見たらちょっと不思議な光景かもしれませんね。
でも本人はいたってまじめです。うっかり自分だけ帰国しないように、大切な業務の一つです。

ようやく確認できて一安心。…と思ったら、自分の搭乗時刻ギリギリ!また走ります!!!
ふーっ、危なかった

4日目:
日付が変わって4日目。日本時刻7時過ぎに関空に到着しました。
今度は日本の空港での作品の受け取りがあります。
ここでもまたそれなりに待たされるんです。1時間くらい待ったかと思います。
それから通関手続きを済ませ(これもまた時間がかかることがある)、またまた作品と共にトラックで美術館まで移動です。
今回は大阪岐阜だったので、途中休憩を含め、約4時間でした。

美術館に到着しても、すぐには開梱しません。
まずは作品を美術館の温湿度にゆっくり馴染ませていきます。
急に開梱すると作品にダメージを与えてしまいますからね。重要な時間です。シーズニングといいます。

5日目:
シーズニングが済んだら開梱します。そして搬送中に事故がなかったか作品の状態を点検します。








日本の美術品取扱い専門業者さんとともに作品チェック。
以上、クーリエの仕事紹介でした。

(注意!)
【その1】でも書きましたが、あくまでも今回の仕事の場合です。
毎回こんなスケジュールではありません。時と場合によって異なります。

それにしても、こうして書いてみると、移動と待ち時間の連続・・・。忍耐ですね。
実はこの旅には、他にもいろいろ珍道中があったりします。端折りますが。
気になる人は、美術館で私を見かけたら聞いてください。
でも大切な作品が無事であれば、疲れもすべて吹き飛んでしまうものです。
MM




0 件のコメント:

コメントを投稿